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所得証明書・課税証明書と源泉徴収票の違いは?離婚調停で養育費を決めるのに必要?

所得証明書(課税証明書)とは?

  • 「所得証明書(課税証明書)と源泉徴収票って何が違うの?」
  • 「離婚調停で養育費を決めるのに所得照明が必要って本当?」

 

その疑問、記事を読めば5分で解決します。

アヤ

 

所得証明書は、私たちの生活の色々なところで必要になる書類です。

例えばこんな感じ。

  • 子供を保育園に通わせる
  • 賃貸マンションを借りる
  • 住宅ローンを組む

離婚調停でも、養育費や婚姻費用などのお金の取り決めをするときに提出を求められます。

 

でも、日常生活の中でいつも使う書類ではないので、他の書類と間違えたり取得方法が分からず困ったりしがちです。

 

そこでこの記事では、所得証明書についてママが知っておきたい情報を解説します。

 

この記事で分かること
  • 所得証明書とは
  • 源泉徴収票との違い
  • 必要になる場所
  • 取得方法
  • 注意事項
  • 源泉徴収票のこと

 

所得証明書(課税証明書)とは

所得証明書(課税証明書)とは

所得証明書とは、市区町村役場が発行する、「前年所得」と「住民税の課税金額」を証明する書類です。

 

  • 前年所得:前年の1月1日から12月31日までの1年間の所得
  • 住民税の課税金額:前年所得に対する課税金額

 

所得証明書の様式

所得証明書の様式は各市区町村で異なりますが、記載されている項目に大きな違いはありません。

所得証明書(課税証明書)様式

出典:大阪市

 

所得証明書の見方(記載事項)

所得証明書には、次の内容が記載されています。

  • 証明書の年度
  • 納税義務者の氏名、生年月日、申請する年の1月1日時点の住所
  • 所得金額(所得の内訳)
  • 証明する所得の期間
  • 所得控除金額
  • 課税標準金額
  • 都道府県民税額、市区町村民税額
  • 本人関係(障害者、寡婦(寡夫)など)
  • 扶養関係(控除対象配偶者の有無、扶養親族の人数など)

 

離婚調停において養育費や婚姻費用を決めるときに使うのは次の欄に書かれた金額です。

「所得金額(所得の内訳)」欄の「給与支払金額」欄に記載された金額

 

所得証明書(課税証明書)

 

「給与所得」欄の金額ではないので、間違えないように注意しましょう。

アヤ

 

所得証明書と課税証明書の違い

「所得証明書」と「課税証明書」は同じ書類です。

 

所得証明書は課税金額を証明する書類なので、課税証明書とも呼ばれます。

次のような呼ばれ方をすることもあります。

  • 課税証明書
  • 課税(非課税)証明書
  • 課税(所得)証明書
  • 所得・税額証明書
  • 収入証明書(俗称)

 

所得証明書と源泉徴収票の違い

所得証明書と源泉徴収票の違い

所得証明書と源泉徴収票との違いって、よく分からない人が多いです。

 

源泉徴収票とは

源泉徴収票とは、1年間の所得の総額と、それに対して支払った税金額が記載された書類です。

会社員や公務員は給与から所得税が差し引かれます(源泉徴収制度)。

勤務先が税金の計算や支払いをするので、自ら計算や支払いをする必要はなく、支払った税金額は年末に勤務先から交付される源泉徴収票で確認します。

 

源泉徴収票の詳細については、後ほど書いていきます。

あや

 

源泉徴収票の様式

源泉徴収票

出展:大阪市

 

源泉徴収票の見方(記載事項)

源泉徴収票には、次の事項が記載されています。

  • 年度
  • 支払を受ける者の氏名、住所または居所
  • 種別
  • 支払金額(年収)
  • 給与所得控除後の金額(所得)
  • 所得控除の額の合計額
  • 源泉徴収税額
  • (源泉)控除対象配偶者の有無等
  • 配偶者控除の額
  • (源泉・特別)控除対象配偶者

 

養育費や婚姻費用を決めるときに使うのは、源泉徴収票の支払金額です。

源泉徴収票

支払金額とは、次のような金額です。

ある年の1月1日から12月31日までに支払いの確定した給与などの総額=年収

 

離婚調停では、支払金額を養育費や婚姻費用の算定表に当てはめて、目安となる金額を算出します。

アヤ

 

所得証明書と源泉徴収票の違い

所得証明書と源泉徴収票の違いをまとめました。

所得証明書 源泉徴収票
証明事項 ・前年1年間の全所得(前年所得)

・前年所得への住民税の課税金額

ある勤務先で1年間に得た所得
発行元 市区町村 勤務先

 

所得証明書は市区町村が発行し、給与収入を含む個人の所得が全て記載されています。

源泉徴収票は勤務先が発行し、発行した勤務先が支払った給与の金額だけが記載されています。

 

複数の会社で働いている場合、各勤務先から源泉徴収票が発行されます。

また、給与以外の所得があっても源泉徴収票には記載されません。

つまり、複数の仕事をしている人については、1つの源泉徴収票から全所得を知ることはできないのです。

 

知りたい所得の内容によって、所得証明書と源泉徴収票のどちらを取得するか考えることになります。

  • 個人の1年間の全所得を知りたい:所得証明書(課税証明書)
  • ある勤務先が支払った1年間の所得を知りたい:源泉徴収票

 

所得証明書はどこで必要になる?

所得証明書はどこに必要になる

所得証明書が必要になるのは、次のような場合です。

  • 住宅ローンを組む
  • 車のローンを組む
  • 賃貸住宅を借りる
  • 児童手当を申請する
  • 子供を保育園に入れる
  • クレジットカードの申請
  • 配偶者の扶養家族になる
  • 遺族厚生年金の申請をする
  • 離婚調停や裁判で婚姻費用や養育費を請求する

 

クレジットカードの申請

クレジットカードの申請では、カード利用者とカード会社が信用契約を結びます。

契約を結んだ利用者は、カードで商品を購入したりお金を借りたりできるようになります。

 

このうち、お金を借りる「キャッシング」機能については、貸金業法で年収の1/3を超える貸し付けが禁止されています。

そのため、カード会社は、契約時に利用者の年収(所得)を把握するために所得証明書の提出を求めます。

 

住宅ローンを組む

住宅ローンを組む場合にも、所得証明書を提出します。

ローン会社は、所得証明書で契約者の現在の所得を把握します。

そして、将来の収入を考慮してローンを返済する能力があるかどうか判断します。

 

「ローンの審査が通る」かどうかには複数の要件が絡みますが、所得証明書は重要な判断材料の一つです。

 

車のローンを組む

住宅ローンを組む場合と同じく、所得証明書の提出を求められます。

 

賃貸住宅を借りる

賃貸マンションや賃貸アパートの賃貸契約を結ぶときの審査でも、所得証明書の提出が必要です。

賃貸契約の入居審査が通るかどうかは、契約者の所得(収入)が非常に重要な意味を持ちます。

貸主は、所得証明書から現在の収入を把握し、安定して家賃を支払う能力があるかどうかも判断します。

 

一般的には、賃貸契約の入居審査が通るのは、家賃が契約者の年収の20~30%の範囲内が限度です。

ただし、次のような事情があれば、契約者の年収が低くても審査が通ることがあります。

  • 勤務先の信用性が高い(公務員など)
  • 連帯保証人などの支払い能力が十分に認められる

 

子供を保育園に入れる

子供を保育園に入れる手続きでは、保育料を決めるために所得証明書の提出を求められることがあります。

保育園の保育料は、各市区町村、各世帯の所得、子供の年齢などで変動するからです。

 

保育園の保育料に影響するのは世帯の所得です。

同一世帯に収入のある人が複数いる場合、収入がある人全員分の所得証明書を提出する必要があります。

 

例えば、母子家庭の場合、母子だけの世帯ならシングルマザーの所得証明書を提出すれば足ります。

でも、現役で働いている祖父母と同居している場合、祖父母の所得証明書も提出する必要があります。

 

また、保育料は毎年変わるので年度ごとに所得証明書を提出を求められます。

 

配偶者の扶養家族になる

結婚して配偶者(夫または妻)の扶養に入る(扶養家族になる)と、所得税の扶養控除や社会保険の支払い免除を受けられます。

扶養家族になるには、次の要件を満たす必要があります。

  • 扶養に入る人の年収が130万円未満
  • 被扶養者(扶養される人)の年収が被保険者(扶養する人)の年収の1/2以下

 

扶養家族の条件を満たしているかどうか判断するために、所得証明書の提出を求められます。

 

児童手当を申請する

児童手当は、日本国内に住む子供(0歳から15歳まで)を養育する人に、市区町村から支給される手当です。

児童手当の受給には次の要件を満たす必要があります。

世帯の年収(所得)が所得制限限度額を下回っている

そのため、所得の確認を目的として所得証明書の提出を求められることがあります。

 

世帯の年収(所得)なので、夫婦共働きなら夫婦2人分、現役の祖父母と同居なら祖父母の分の所得証明書も提出します。

世帯年収(所得)が所得制限限度額を超えるときは、特例給付として子ども1人につき一律5,000円が支給されます。

 

遺族厚生年金の申請をする

厚生年金の加入者が亡くなった場合に、加入者によって生計を維持されていた遺族が受け取る年金が「遺族厚生年金」です。

遺族厚生年金を受給するには、一定の要件を満たす必要があります。

  • 亡くなった加入者によって生計が維持されていた
  • 遺族の年収が850万円以下である

 

遺族の収入を確認する書類として、所得証明書の提出が求められます。

 

離婚調停や裁判で婚姻費用や養育費を請求する

離婚調停など家庭裁判所の手続きで婚姻費用や養育費を求める場合、当事者の収入が分かる資料を提出します。

 

特に、離婚訴訟で婚姻費用や養育費を請求するには、所得証明書の提出が必須です。

給与明細だと賞与の有無・回数・金額が不明なので、算定の参考にはされてもそれだけで金額を決めることはできません。

 

所得証明書の取り方

所得証明書の取り方

所得証明書の交付申請について解説します。

 

申請先

申請する年の1月1日時点における居住地の市区町村役場の税務関係担当課(役場によって名称が異なる)です。

 

具体例で確認しておきましょう。

具体例

・平成29年1月30日に大阪府岸和田市から大阪府堺市へ転居

 

・平成30年1月2日に大阪府堺市から大阪府泉佐野市へ転居

 

平成29年度の所得証明書は岸和田市、平成30年度の所得証明書は堺市に申請

 

必要書類

  • 交付申請書(窓口、または、ホームページからダウンロードして入手)
  • 本人確認書類(運転免許証、パスポート、住民基本台帳カード、在留カードなど)
  • 認印(不要な場合もあり)
  • 委任状(代理人が申請する場合)

 

費用

1通につき300円の発行手数料がかかります。

 

所得証明書の申請で注意すること

離婚調停で所得証明書を申請する場合、いくつか注意すべき点があります。

 

所得証明書の年度

所得証明書の申請では、年度を間違えないように注意する必要があります。

ある年度の所得証明書で証明される年度は、前年度の1月1日から12月31日までの所得です。

 

具体例

・令和元年(2019年)度の所得証明書

 

証明されるのは、平成30年1月1日から12月31日まで

 

「令和元年度分だから、令和元年1月1日から12月31日までだろう」と勘違いする人が多いです。

注意しましょう。

あや

 

直近2年度分を申請する

離婚調停では、原則として、2年分の収入関係資料の提出を求められます。

そのため、所得証明書は直近2年度分の所得証明書を申請しましょう。

 

例えば、令和元年に離婚調停を申し立てる場合、平成31年(令和元年)度分と平成30年度分を申請します。

平成30年1月1日と平成31年1月1日で異なる市区町村に居住していた場合、別の役場に請求する必要があります。

 

ある年の所得証明書が申請できるのは6月以降

所得証明書は、1月1日から12月31日までの所得に基づいて、翌年6月に算出される住民税の課税額を証明する書類です。

 

申請年度の所得証明書(証明期間は前年の1月1日から12月31日まで)が発行できるのは、その年の6月以降となっています。

 

5月までに申請して発行されるのは、前年度の所得証明書(証明期間は前々年の1月1日から12月31日まで)です。

申請する月 発行される所得証明書
1月~5月 前年度の所得証明書
6月~12月 今年度の所得証明書

 

例えば、令和2年度の所得証明書が取得できるのは、令和2年6月以降です。

 

源泉徴収票に関する注意事項

源泉徴収票に関する注意事項

源泉徴収票について詳しく知りたい人のために、知っておきたいトピックにも触れておきます。

 

源泉徴収票の発行時期

源泉徴収票は、年末調整が行われた後、翌年の1月31日までに発行されます。

具体的な時期は勤務先によりますが、一般的には12月頃に発行されることが多いです。

 

源泉徴収票は2部発行される

源泉徴収票は、原則として、2部発行されます。

1部は本人に交付され、もう1部は、次のような要件を満たす場合に税務署へ提出されます。

  • 年末調整後も年収が500万円を超える
  • 年途中で退職した会社から支払われた給与の金額が250万円を超えるなど

 

離婚調停や訴訟では直近2年分を準備する

離婚調停や訴訟では、原則として、2年分の年収に関する資料を提出するよう求められます。

そのため、源泉徴収票についても2年分を提出する必要があります。

 

源泉徴収票の再発行

源泉徴収票を紛失した場合、税務署や市区町村役場では再発行できません。

発行元である勤務先に再発行を依頼する必要があります。

再発行したい源泉徴収票の発行元が現勤務先なら現勤務先に、前勤務先なら前勤務先に依頼します。

 

現勤務先に依頼する場合、再発行規定に基づいて税務担当部課に電話またはメールする方法が一般的です。

前勤務先に依頼する場合、税務担当部課へ電話連絡して再発行を依頼し、依頼書面や切手を貼り付けた返信用封筒を発送します。

 

再発行にかかる期間は勤務先によりますが、当日から1週間程度で手元に届きます。

 

再発行を拒否された場合、勤務先を管轄する税務署に事情を説明すれば、税務署が勤務先を指導して再発行が認められます。

 

所得証明書・課税証明書のまとめ

所得証明書は、様々な場面で提出を求められる書類です。

  • 住宅ローンを組む
  • 車のローンを組む
  • 賃貸住宅を借りる
  • 児童手当を申請する
  • 子供を保育園に入れる
  • クレジットカードの申請
  • 配偶者の扶養家族になる
  • 遺族厚生年金の申請をする
  • 離婚調停や裁判で婚姻費用や養育費を請求する

 

家庭裁判所の調停や訴訟で離婚する場合、養育費や婚姻費用の算定のために提出することになります。

申請する場所や源泉徴収票との違いなど、基本的な情報は把握しておきましょう。